1. 第三内科の一週間
病棟の入院患者さんは、アテンディングフィジシャン、チームリーダー、血液専門医のスタッフドクター、腎臓リウマチ専門医のスタッフドクター、内科専攻医または初期研修医のレジデントで構成する3つのチームに分かれて診療しています。毎朝、それぞれのチーム内でのカンファレンスで情報を共有し、朝回診が行われます。すべてのカンファレンスでは、学生や研修医が中心となりプレゼンテーションが行われます。骨髄穿刺や腎生検、髄液検査、中心静脈カテーテル挿入などの検査・処置は、随時行われます。外来はCC1が教授の指導下で新患を担当し、CC2が主に退院した患者さんの再来で実習します。CC1対象のミニレクチャーや、CC2が担当する毎朝の採血・県内病院への病棟回診が適宜行われます。夕方にも、チームで回診し、1日の情報を共有します。
第3内科のある学生の一週間を紹介します。
月曜日 |
朝回診終了後、手術室で骨髄バンクドナーさんから、骨髄採取 手洗いをして採取チームの補助に入る 午後は血液カンファランスで新患のプレゼンテーション 夕回診で明日の予定を確認 |
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火曜日 |
朝回診終了後、受け持ち患者の腎生検1件 昼にはランチョンセミナー 午後は教授回診前カンファランス後に総回診 |
水曜日 |
朝回診後、チームの患者さんの骨髄穿刺3件と腎生検1件 午後は腎膠原病カンファランス。腎標本の検鏡を指導医から顕微鏡を見ながら講義を受ける |
木曜日 |
朝回診後、輸血部で担当患者さんの自家末梢血幹細胞採取1件 午後から採血実習 夕方からは血液病理の先生とリンパ腫カンファレンスで臨床経過を発表 |
金曜日 |
今日は昼からチームの同種末梢血幹細胞移植を見学する CC1は午前中にレポート発表会(二週間の実習の総まとめ) CC2は4週間の実習修了証書授与式! |
2. 第三内科研修の特徴
- チームの一員として担当患者さんのプレゼンテーションを行います。第三内科実習中に研修医との区別ができないくらいプレゼン能力が上がります。
- チーム回診時に、指導医から毎朝CQ clinical questionが提示され、夕方までに解決できるよう努力します。慣れてくると自らCQを考え解決する能力が上がってきます。
- CC1では、2週間の間に日本内科学会の症例報告レベルのレポートを1件完成させます。大変な作業ですが、大きくレベルアップするきっかけとなります。
- CC2では、一年前に経験したCC1レポート作成を指導することで、一年前になかった多くの気づきを経験しさらに成長します。
- CC2では、希望者に内科学会地方会などの学会発表の機会も設けています。
- CC1、CC2、研修医、内科専攻医、血液・腎・膠原病専門医が屋根瓦式で教育、診療を行っており、医局すべての世代が成長できる仕組みとなっています。
3. 初期研修と内科専攻医プログラム
当科は日本内科学会の専門医・指導医に恵まれており、内科を志す医師にとって優れた環境です。研修医は「診療グループの一員」のみならず、「主治医」の一人として入院患者さんの診療に当たります。そして指導医がマンツーマンで研修医を指導します。秋田県の内科専門医の3分の1以上は、当科医師および当科出身医師です。都道府県別専門医数は対人口10万人あたり血液専門医では京都府、東京都、岡山県、石川県に次いで全国第5位、腎臓専門医は新潟県、石川県、東京都…そして秋田県は全国第8位です。多くの専門医・指導医とともにキャリアアップしませんか。
専門医を取得するまでのキャリアパスを示します。最短で初期研修2年+6年で専門医と学位取得を目指します。
4. 大学院入学と研究・留学
大学病院の3つのミッションは、診療・教育・研究です。すべての医局員は専門医を取得するのと並行して、学位(医学博士)取得を目標とします。研究活動を通じて、疾患の病態や発症のメカニズムを理解し、治療に結びつけ診療に臨めるようになります。また、論文の正しい読み方書き方を学び、世界の新知見を自分のものとし世界に情報を発信する力を得ます。さらには、病態の解明・治療法の提案など、自らの努力が医学を発展させる可能性を実感します。希望者には国内外の留学のチャンスも広がっています。
秋田大学医学部附属病院 総合臨床教育研修センター
https://www.hos.akita-u.ac.jp/departmentlist/cmet/
卒後臨床研修プログラムについては、秋田大学医学部附属病院 卒後臨床研修センター「各診療科等のプログラムの案内」にある血液内科専門研修プログラム(pdf)、腎臓内科専門研修プログラム(pdf)をご覧ください。
研修に関する連絡先
〒010-8543 秋田市広面蓮沼44-2
秋田大学医学部附属病院 総合臨床教育研修センター
TEL:018-884-6233
FAX:018-884-6457
E-mail:kenshuu@hos.akita-u.ac.jp
第三内科での臨床研修に興味がある方へ
当科での臨床研修に興味のある方はこちらまでご連絡ください。
小林敬宏:takahiro@med.akita-u.ac.jp